年の瀬

東西写唄祭が終わってひと息付いてたら、来年の話とか色々と舞い込んでくる。もう年の瀬。

写唄DVDの発売記念イベントさせてもらった札幌 fudge で、12月から毎月テーマカラーを決めて楽しむという企画をするらしい。で、私も首突っ込むことにして、テーマカラーに合わせた写真を展示させてもらうことにした。基本、モノクロの街撮りばかりやってきたので、カラー写真苦手なんですが、まぁいい修行にもなるかと…。

12月の色は「苺」。苺のタルトとかも撮ったんだけど、結局は年末だし、深紅の薔薇を一年の感謝として贈ろうと思い、ひねりもなく素直にD700に105のマクロ付けてストロボ1灯焚いて接写。作業してたらなんだか突然、脳内iPodはBLUE HEARTSの「情熱の薔薇」がリピート再生(笑)

改めて歌詞を読むといい詞ですね。最後の「花瓶に水をあげましょう。心のずっと奥の方」、自分にも感謝しないとね、年末は。

写真は今日発送したので、明後日ぐらいからfudgeで展示してくれていると思います。お近くの方は色々とテーマカラーを楽しみに行ってください。

来年は、写唄もお試しで新たな方と組んで数曲新作作る予定となっております。お楽しみに。

東西写唄祭

ご来場頂いた皆様、ありがとうございました。

リアルに体験してもらえると「写唄」という、単に音楽や写真を観るだけのものではない、予想とはちょっと違った不思議な世界観を感じていただけたのでないかと思います。

また、そのうち続きができたらいいなぁと思っております。すくなくとも出演者一同、なかなか楽しめたイベントになりました。ありがとうございます。

2011/11/05東西写唄祭・高橋真樹
2011/11/05東西写唄祭・高橋真樹
2011/11/05東西写唄祭・木村三郎
2011/11/05東西写唄祭・木村三郎
2011/11/05東西写唄祭・〆挨拶
2011/11/05東西写唄祭・〆挨拶(左より木村・岩井・高田・高橋)

GR10

高校ぐらいからずーと街撮り中心。昔は、中古で手に入れたF2とか使っていたのだが、目立つのもナニですし…と、いつの間にかコンパクトカメラを中心に使うようになった。FUJIのティアラとか、何も出来ないけど写りはそこそこちゃんとしてて安いやつをずっと使っていた。

かつての円高の時にLeicaⅢfをイギリスから購入してからは、その絶妙な重さと手触りとフルマニュアルの儀式的な手順が気分的にここちよく、そればかりを使うようになった。しかしながらフィルムの入れ替えが面倒。さすがに街を歩きながらの交換は厳しい。まぁそれもいい間の取り方なんだが、面倒は面倒。

ってことで、8年ほど前に中古でGR10で入手。しばらく使っていたが、いつの間にかデジカメがそこそこ使えるようになってきて、そちらの方を使うようになっていつしか埃まみれの遺物化。

今回、若者がフィルムカメラを欲しているとかいうのを聞いたので、ズーミングや露出補正とか一切なにもできないこのGR10というのも、フレーミング一本勝負でいいやね…と差し上げることにして、久々に埃を払ってみた。TX400のフィルムがあたらしいまま入ったままだった。電池は生きてたみたいでONするとにゅぃ~んと沈胴レンズが伸びてきて、シャッタを押すと巻き取る音がする。

カメラ屋に行ってCR123Aの電池とPROVIA 400のポジフィルムを買ってきて、家から駅までの道のりで試写。シャッター押すごとにフィルムを送るワインダーの音が懐かしい。ちゃちゃっと撮って堀内カラーの代行窓口のあるビックカメラの有楽町店へ出す。そういえば、まだフィルム使ってた頃は五反田や品川に堀内やらクリエイトやらプロラボの窓口あったのに、さすがに絶対量がかなり減ったんだろう。東京ですら各社数カ所しか窓口やってない。E-6現像はまだ当分あるだろうけど、コダクロームのK-14現像はもう処理自体が終了しちゃったもんね。

62年生まれの私は、カメラ本体が庶民価格になって入手しやすくなり、そしてオート化。フィルムも多様になり、特にカラーフィルムの性能が格段に進化した。印画紙もバライタのみからRCへの移行と高級バライタの登場。格安DPE屋も出てきて質より量の学生にはありがたかった。街角にはメーカーラボよりもちゃんとしたモノクロ現像をそこのオヤジが自家処理する写真屋もふつーにあったし。そしてデジタルへ。

そう考えると、写真やるには一番面白い時代に写真やってこれたのかも知れないなぁ。

銀塩からデジタルへ

最初に買ったのがEPSONのCP-100だったはず。調べると’96年春発売だったようだから15年前か。30万画素というVGA画面ぐらいしかないのでホームページ掲載用途ぐらいしか使い道がなかった。

仕事方面でF4&F100を使っていたが、先にデジタル化し、D100、D80と経由していまはD700。趣味方面は、GR10、Leica Ⅲf、RolleiFlex 2.8Fを平行して使っていたが、Lumix FX8ぐらいから完全に移行して、いまは銀塩やってない。

もういい年になってきたので、いつ死んでもいいようにデジタルで遊びたいってのが大きいか。面倒な事もすくないし。

最初にやったのが、撮影はフィルムだが、出力を大判インクジェットで1*3mの一枚もので、写真を規則正しく配置したもの。額で並べるのとはまた違った印象になった。

次に、インクジェットで普通の墨絵用和紙に出力したものを自分で和綴製本した写真集。インクジェット用に表面処理されていない普通の和紙なので、階調はもちろんでないのだが、顔料インクでやると黒はしっくりくるし、面白いトーンが出る。そのあたりの特性に合わせて写真を構成。デジタルだからこそできるアナログちっくな写真集になった。

そうこうしているうちに、ちまたにデジタルフォトフレームが出まわるようになった。値段もそこそこだし、暇な時なんかは光を放っている分、額に飾った写真より観てしまう。で、知り合いのBARに置いてもらってそこで写真展もどきをやる「フォトフレームでアート展」というのを思いつき企画。これは丸2年経過して、3年目に突入。札幌、阿佐ヶ谷、茅ヶ崎、京都、熊本、那覇の16店舗にまで拡がっている。

で、今回の写唄でプロジェクター。光が描くのが写真なんだから光に還すのが自然な営みだと勝手に解釈している。

写唄祭に至るまで

6年ほど前に現在の居住地に引越し、13畳ほどのフリースペースができたのでPanasonicのTH-AE500ってなデータプロジェクターではなくてホームシアター向けのエントリー機種を買った。

DVDの映画をみたり、たとえばクラブのイベントでVJが流す映像ぐらいな用途では十分だったが、静止画の写真をスライドショーするには、ちと眠いというか、キレがなく、写真の印象が伝わってこない。

3年ぐらい前に、それを人に譲ることになったので、SANYOのLP-Z3000というFull HDなプロジェクターに買い換えた。さっそく、違いを確認ってことで映画・レッドクリフのBDを買ってきて再生してみた。

レッドクリフという映画自体にはまったく興味はなかったんだが、撮影からBD発売前提で作ってるであろうことと、CG処理とか多いだろうし解像度具合をみるにはちょうどよいかと思って買ってみた。

さすがに1920*1080pixelとなると静止画でもシャープ。720pとの差は大きい。これなら写真でも使えるなあというのがその時の印象だった。その後、ゲームもしないのにBD再生やDVDアプコン再生用としてPlaystation3を買ったりして、映画鑑賞を中心に使っていた。3年前に、唄い手と作品を交換しあって、それぞれに合うイメージを新たに創作し、それをライブで同時に流したら面白いのではと、写唄のイメージを思いついた。まだ、おぼろげなイメージだった写唄の企画をカタチにしようと相方はどうしよう…と、思いついたのが10年近くの付き合いになる旭川の唄い手・高橋真樹くん。

一昨年夏に私から5つのスライドショー「残像」「うたかた」「旅の情、情の旅」「2007」「想い出の街」を彼に渡し、彼からは「umi」「本名~五衛門にて~」「どんくん」「gogatsunosakura」「あいこ」の5曲の唄が届いた。ライブで順に流して飽きのこないように、雰囲気の違う作品を作らんと…だし、ましてや届いた作品は相手が選んだもので、テーマがそもそも自分の得手不得手とか関係なく届いたものに合わせるしかない。縛りだらけで予想以上に困難を極めた創作だった。

で、なんとか冬に出来上がり、昨年末にそれぞれの地元、東京と旭川で「写唄」ライブを開催。その音源とスライドショーを元にして今年の5月にPHOTO SLIDE SHOW MUSIC DVDとして発売となった。

めでたしめでたしとなったところで思いつく。こんな苦労は他にも味わってもらわんと…ということで、京都の岩井正樹くんをそそのかして苦悩悶絶の追体験をしてもらった。

そうして、今回の「東西写唄祭」となったのである。

なんでまた…

忙しい時に、データベースがおかしくなって今までの写唄サイトのコンテンツがなくなるんだよ…ってことで、新規にやりなおし。

ちょうど、11/5に京都の《写》岩井正樹&《唄》木村三郎チームとで合同イベントすることだし…と気を持ち直す。

しばらく、ごちゃごちゃしてますがすみません。